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ソフトウエア品質特性

ソフトウエアの顧客満足度を把握するうえで、ソフトウエアの品質を適切に把握、評価できる必要がある。このために、1991年に発行されたISO/IEC 9126-1(1994年にJIS X 0129-1が制定)ではソフトウエア品質特性を体系的に整理しており、6つの品質特性とさらにそれらの副特性を詳細化している。
具体的には以下の通りである。( )は副特性である。
  • 機能性(合目的性・正確性・相互運用性・セキュリティ・標準適合性)
  • 信頼性(成熟性・障害許容性・回復性・標準適合性)
  • 使用性(理解性・習得性・運用性・魅力性・標準適合性)
  • 効率性(時間効率性・資源効率性・標準適合性)
  • 保守性(解析性・変更性・安定性・試験性・標準適合性)
  • 移植性(環境適応性・設置性・共存性・置換性・標準適合性)
しかし、時代の変化に伴い、セキュリティと相互運用性の重要性が高まっているため、機能性の一部であったこの2つの副特性は、ISO/IEC 25010:2013では,品質特性に昇格されて、機能適合性、性能効率性、互換性、使用性、信頼性、セキュリティ、保守性、移植性の8つの品質特性で構成されるようになっている。具体的には以下の通りである。( )は副特性である。
  • 機能適合性(機能完全性・機能正確性・機能適切性)
  • 性能効率性(時間効率性・資源効率性・容量満足性)
  • 互換性(共存性・相互運用性)
  • 使用性(適切度認識性・習得性・運用操作性・ユーザエラー防止性・ユーザインタフェース快美性・アクセシビリティ)
  • 信頼性(成熟性・可用性・障害許容性・回復性)
  • セキュリティ(機密性・インテグリティ・否認防止性・真正性)
  • 保守性(モジュール性・再利用性・解析性・修正性・試験性)
  • 移植性(適応性・設置性・置換性)
ソフトウエア不具合の知識の構造化を行う際には、上記のような品質特性に関わる不具合を知識として整理することになる.特に、上記のような品質特性をつくりこむ設計が適切に行われていない詳細な内容を設計要因(制御属性要因)として整理し、上記のような品質特性が損なわれている事象を不具合モードとして表現することが構造化知識として重要となる。
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